月ごとに観た映画の鑑賞録です。15日で前半と後半に分けています。
映画館、DVD、ネット配信のGYAOと、すべて混こぜです。
観る映画は監督で決めます。
◎:愛した映画。絶対に映画館で観たいし、ネットでの再配信は必ず観る 〇:機会があれば映画館でみたい。ネットの再配信があれば優先して観る △:あまり面白味を感じなかった。積極的には次回は観ようとはしないか ✕ :もう観返さない目印。しかし監督には関心があるから、今後、評価が変化するかも
今回は2022年2月後半です。
2022年2月後半の映画鑑賞録
題名 | 監督 | 評価 | 媒体 | 観た日 |
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パブリック 図書館の奇跡 | エミリオ・エステベス | ○ | DVD | 2022/02/28 |
めぐりあう日 | ウニー・ルコント | ○ | GYAO | 2022/02/27 |
デューン/砂の惑星 | デイヴィッド・リンチ | × | GYAO | 2022/02/26 |
ホーリー・モーターズ | レオス・カラックス | ◎ | GYAO | 2022/02/28 |
お引越し | 相米慎二 | ○ | GYAO | 2022/02/25 |
一条さゆり 濡れた欲情 | 神代辰巳 | ○ | GYAO | 2022/02/23 |
シルバー・サドル 新・復讐の用心棒 | ルチオ・フルチ | ○ | GYAO | 2022/02/21 |
オデッセイ | リドリー・スコット | × | DVD | 2022/02/21 |
色んな意味で見逃すことができない監督たち
続けてリドリー・スコット監督作の『オデッセイ』。スコット監督は、作品によって出来不出来が激しい。今作は不出来なほう。
それであっても、監督を深く知るという観点からは、どんな作品であってもまずは観ることが大前提になる。
デイヴィッド・リンチ監督の『デューン』もしかり。何十年も前に一度観て、今回が久しぶり。でももう観ないだろう。
カラックス監督の『ホーリー・モーターズ』は面白い作品。監督が映画に対して持っている考えが、劇映画と上手くブレンドされている。
映画を歴史的・学問的に捉える知識があるなしに関わらず楽しめる。
これまでのカラックスの生き写しであったドニ・ラヴァンと違って、役者として自ら演技プランを考えたラヴァンがスクリーンの中で動いていた。
今回が二度目の鑑賞。三回目も、もちろん機会を逃さない。
エミリオ・エステベスはハリウッドスターの血を受け継ぎ、自身もそうなれたであろうに、自らその梯子を外してしまった人。
そして金儲けの商業主義映画とは別の場所で、映画を作り続けている面白い存在でもある。
その映画には、等身大のエステベスが染み込んでいるようで、内容以前に、見ていて心地よい感じがする。
お勧め映画
ホーリー・モーターズ
低予算でしか、デジタルでしか映画を製作できなかったというハンディを感じさせず、カラックスはやはりカラックス。
サイレント映画や白黒の娯楽映画などに触れたことがあれば、楽しみが増するの間違いない。
だがそれらを観たことがなくても、こんな映画作家がいるんだと、自分の映画経験の幅を広げられる一作。
とりあえずこれを観て、シネフィルの友だちにでも尋ねてみれば、喜んで色々と話してくれるはず。
そんなきっかけ作りには最適。
パブリック図書館の奇跡
家族や友人など、身近な人たちとのなかで映画をつくっている雰囲気が出ていて、その小ささに好感を抱かせてくれるのがエミリオ・エステベス。
社会問題を深刻にせず、かと言ってユーモア一辺倒でもない。そして、エステベス本人の目の高さで物語をつむいでいこうとしている。
ハリウッドだけが、スターだけがアメリカ映画じゃないというとき、絶対に外せない映画作家である。
こういう人もアメリカ映画界にはいるんだなと、改めて幅の広さを知るきっかけになる一作。